AGA治療の効果がない人と効果がある人の違いは何？
AGA治療を始めてみたものの、「期待したほど効果が出ない」「自分には合わないのだろうか」と不安を感じてはいませんか。
AGA（男性型脱毛症）治療は、進行性の脱毛に対し有効な手段とされていますが、残念ながら全ての方に同じように効果が現れるわけではありません。
効果がないと感じる背景には、
- 治療期間が短い
- 薬の種類が合っていない
- 薬の使用方法が間違っている
- 薄毛の原因がAGAではない
など、いくつかの理由が考えられます。一方で、着実に効果を実感している方もいらっしゃいます。
この記事では、AGA治療で効果が出にくい人の主な特徴や原因、そして効果を出しやすくするために大切なポイントを詳しくご紹介します。なぜ効果が出ないのかを理解し、今後の対策を考えるきっかけにしてください。
目次
AGA治療薬の主な種類と効果
AGA（男性型脱毛症）治療の核となるのは、抜け毛を抑制したり、発毛を促進したりする治療薬の使用です。主な治療薬には、抜け毛の原因物質の生成を抑える内服薬（フィナステリド、デュタステリド）と、毛母細胞を活性化させて発毛を促す外用薬（ミノキシジル）があります。
これらの薬は作用機序が異なるため、個々のAGAの進行度や薄毛のパターン、体質などによって、最適な薬の種類や組み合わせは異なります。効果を最大限に引き出すためには、これらの治療薬の中から、ご自身の状態に最も適したものを選ぶことが重要です。
まずは先に、AGA治療の効果を大きく左右する、AGA治療薬の主な種類と効果について解説します。
| 効果 | ガイドラインでの推奨度 | 向いている人 | |
|---|---|---|---|
| フィナステリド内服薬 | 5α還元酵素II型の働きを阻害し、抜け毛を抑制する | A（男性型脱毛症にはフィナステリドの内服を行うよう強く勧める） | AGAの初期段階で進行を止めたい人 将来的な薄毛を予防したい人 副作用のリスクを抑えたい人 |
| デュタステリド内服薬 | 5α還元酵素Ⅰ型・II型の働きを阻害し、抜け毛を抑制する | A（男性型脱毛症にはデュタステリドの内服を行うよう強く勧める） | フィナステリドの効果が不十分だった人 AGAの症状が比較的進んでいる人 |
| ミノキシジル外用薬 | 血管拡張作用による頭皮の血行促進と、毛母細胞の分裂・増殖の活性化で発毛を促す | A（ミノキシジル外用を行うよう強く勧める） | 積極的な発毛を目指したい人 |
参照元：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
フィナステリド内服薬（プロペシア）の効果と向いている人
フィナステリドは、AGAの原因物質であるジヒドロテストステロン（DHT）の生成に関わる酵素、5α還元酵素II型の働きを阻害する内服薬です。これにより、過剰な抜け毛を抑制し、AGAの進行を遅らせる効果が期待できます。
特に、5α還元酵素II型が多い前頭部や頭頂部の薄毛に対して効果を示すことが多いようです。
フィナステリドは、
- AGAの初期段階で進行を食い止めたい
- 将来的な薄毛を予防したい
- 副作用のリスクを抑えたい
と考える方に向いています。
ただし、効果が現れるまでには通常3ヶ月から6ヶ月程度の継続服用が必要とされています。
参照元：https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/181615_249900XF1021_3_03
デュタステリド内服薬（ザガーロ）の効果と向いている人
デュタステリドもフィナステリドと同様に、AGAの原因物質DHTの生成を抑える内服薬です。
フィナステリドが、前頭部や頭頂部に多く存在する5α還元酵素I型のみを阻害するのに対し、デュタステリドは5α還元酵素I型に加え、皮脂腺に多く存在する5α還元酵素I型の働きも阻害できます。
このため、フィナステリドよりも広範囲に作用し、より強力にDHTの生成を抑制する効果が期待でき、その効果はフィナステリドの約1.6倍といわれています。臨床試験の結果からも、デュタステリドはフィナステリドよりも高い発毛効果を示す可能性があることが示唆されています。
参照元：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
デュタステリドは、AGAの症状が比較的進んでいる方や、フィナステリドでの効果が十分ではなかった場合に、次の選択肢として検討されることが多いようです。
ただし、フィナステリドと同様に、効果が現れるまでに通常3ヶ月から6ヶ月程度の継続服用が必要とされています。
参照元：https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/530113_249900AF1024_1_03
ミノキシジル外用薬の効果と向いている人
ミノキシジル外用薬は、頭皮の血管を拡張して血行を促進し、毛母細胞の分裂や増殖を活性化させることで発毛を促す作用を持つ治療薬です。主に外用薬として使われることが一般的で、頭皮に直接塗布することで効果を発揮します。
AGAによって細く弱ってしまった髪の毛を太く長く育てたり、新しい髪の毛が生えるのを助けたりする効果が期待でき、フィナステリドやデュタステリドとは異なるアプローチで薄毛を改善に導きます。
ミノキシジルは、特に積極的な発毛を目指したい方や、頭頂部の薄毛が気になる方に向いている治療薬といえるでしょう。外用薬の場合、効果を実感できるまでには通常4ヶ月以上の継続使用が必要とされています。
参照元：https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/otc/PDF/J1801000183_01_A.pdf
ミノキシジルには内服薬もある
ミノキシジルは外用薬だけではなく、内服して体の内側から効果を発揮する内服薬もあります。ミノキシジル内服薬の処方を行っているクリニックも比較的多く、発毛を促す効果は外用薬よりも高いとされていますが、現時点では国内未承認。
日本以外でもAGA治療薬として承認している国はなく、有効性に関しての臨床試験が実施されていないことから、ガイドラインでの推奨度は「D（ミノキシジルの内服を行うべきではない）」となっています。
参照元：男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
処方を受ける場合は、国内未承認の薬であることを理解しておきましょう。
内服薬・外用薬の組み合わせによる相乗効果
AGA治療において、内服薬（フィナステリドまたはデュタステリド）と外用薬（ミノキシジル）を組み合わせて使用する併用療法は、単一の治療薬よりも高い効果が期待できる場合があります。
これは、内服薬が主に抜け毛の原因を根本から抑える働きをするのに対し、外用薬が直接毛母細胞に働きかけて発毛を促進するという、異なる作用機序を持つためです。
抜け毛を抑えつつ積極的に発毛を促すことで、より効果的な改善が期待できます。特に、AGAの進行が進んでいる方や、単剤での治療で十分な効果が得られなかった場合に、併用療法が検討されることがあります。
ただし、併用療法を行う場合は、必ず専門医の診断と指導のもとで行うことが不可欠です。自己判断で併用することは、予期せぬ副作用や健康被害を引き起こすリスクがあるため避けましょう。
AGA治療で効果が出にくい人の主な特徴や原因
AGA治療で効果が実感できない原因は1つではありません。そのため、AGA治療で効果が実感できない場合、諦める前に何が効果を妨げているのか、医師と相談しながら原因を突き止める必要があります。
AGA治療で効果が出にくい人には、どういった特徴や原因があるのか見ていきましょう。
治療を始めてから間もない
AGA治療の効果を実感するには、ある程度の時間を要します。これは、髪の毛の成長サイクル（毛周期）に関係しており、新しい髪が成長し、目に見える変化となるまでには時間がかかるためです。
つまり、治療開始直後はまだ効果が現れていない段階である可能性が高く、治療を始めてから間もない段階で「効果が現れていない」と判断するには早すぎるのです。
最低でも6ヶ月間は治療を継続することが推奨されており、すぐに効果が見えなくても焦らず、医師の指示通りに治療を続けたほうがよいでしょう。
初期脱毛を「症状が進行した」と誤解した
AGA治療を開始してから数週間から数ヶ月の間に、一時的に抜け毛が増える現象が見られることがあります。これを初期脱毛と呼びます。初期脱毛は、治療薬によってヘアサイクルが正常化される過程で、元々生えていた古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出されるために起こると考えられています。
多くの場合は治療開始後1〜2ヶ月程度で始まり、1〜3ヶ月程度で落ち着いてきます。これは治療薬が効き始めているサインの一つなのですが、一時的に抜け毛が増えることから、効果が感じられないどころか、「症状が進行したのでは」と誤解する方も少なくありません。
初期脱毛を経験すると不安になるかもしれませんが、これは治療が順調に進んでいる証拠である可能性が高いです。初期脱毛の期間中は、自己判断で治療を中断せず、経過観察を続けることが大切です。症状が長引く場合や、あまりにもひどい場合は医師に相談するのがよいでしょう。
治療薬が自分の症状に合っていない
AGA治療薬には、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬や、ミノキシジル外用薬など複数の種類があります。
これらの薬は、AGAの原因や進行度に対して異なるアプローチで作用するのですが、処方された薬がご自身の体質やAGAの進行パターンにあまり効果を示さない可能性もゼロではありません。
また、薬の効果には個人差があるため、標準的な用量では効果が不十分な場合や、他の薬への変更を検討する必要が出てくることもあります。一定期間治療を続けても効果が実感できない場合は、現在使用している治療薬が合っていない可能性があります。
医師に相談した上で、他の治療薬や治療法について検討してみましょう。
用法・用量を正しく守れていない
AGA治療薬は、決められた用法・用量を毎日継続して使用・服用することで、効果が期待できるものです。
例えば、内服薬であれば毎日決まった時間に飲む、外用薬であれば指定された回数と量を患部に塗布するなど、正しい方法を守ることが非常に重要になります。
- 飲み忘れた
- 自己判断で量を増減した
- 使用を中断した
といったことを行うと、薬の血中濃度や皮膚への浸透が不安定になり、十分な効果が得られなくなる可能性があります。特にAGA治療は、薬の効果を維持し、ヘアサイクルを正常に保つためには、服用を継続することが求められます。
効果が出ないと感じている場合は、改めてご自身の使用・服用方法が正しく行えているか確認し、もし不安があれば医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
発症から治療開始までの期間が長い
AGAは進行性の脱毛症であり、自然に改善することは難しいとされていますが、症状が軽度の段階で治療を開始するほど、改善の可能性は高まると考えられています。
これは、毛根が完全に失われてしまう前に治療を開始することで、休止期の毛包を再び活動させたり、軟毛を硬毛に成長させたりする効果が期待できるためです。
しかし、AGAの症状がかなり進行しており、毛根の機能が失われてしまった部分が多い場合、治療薬による発毛効果は限定的になることがあります。
つまり、薄毛に気づいてから治療を開始するまでの期間が長ければ長いほど、治療効果を実感しにくくなる傾向があるのです。早期発見と早期治療が、AGA治療においては非常に重要だといえるでしょう。
単一の治療法のみに頼っている
AGAの治療法には、先述した内服薬（フィナステリド、デュタステリド）や外用薬（ミノキシジル）に加え、注入治療（メソセラピー、HARG）、自毛植毛などがあります。
しかし、進行度や症状によっては、一つの治療法だけでは十分な効果が得られない場合も考えられます。例えば症状が進んでいるAGAの場合、フィナステリドやデュタステリドといった、抜け毛を抑制する治療薬だけでは不十分。抜け毛を抑えつつ、発毛も促す必要が出てくるため、ミノキシジル外用薬やその他の治療法と併用することが望ましいです。
もし、一つの治療法だけを続けていて効果が感じられない場合は、現在の症状に対してより効果的な治療法の組み合わせがないか、医師に相談してみましょう。
治療法の併用は、症状が進んでいる場合はもちろん、積極的に発毛を目指したい場合にも有効で、複数の治療法を組み合わせることで相乗効果が期待できることもあります。
AGA専門クリニックでは、個々の患者さんの状態に合わせて、複数の治療法を組み合わせた複合的なアプローチを提案することが多いため、相談する価値はあるでしょう。
治療を短期間で中断してしまった
AGA治療においては、効果を維持し、さらに改善を目指すためには継続が不可欠です。多くの治療薬は、服用や使用を中止すると、再びAGAの進行が始まってしまい、せっかく得られた効果も失われてしまう可能性が高いと考えられています。
効果を実感できるまでに時間がかかるため、途中で効果がないと判断して治療を中断してしまう方もいますが、これは非常にもったいないことです。
先述した通り、効果が出るまでには最低でも数ヶ月、多くの場合6ヶ月以上の継続が必要とされています。また、効果を実感した後も、その状態を維持するためには治療を続ける必要があります。
AGAではない脱毛症の可能性がある
薄毛や抜け毛の原因は、AGAだけではありません。
- 円形脱毛症
- 脂漏性脱毛症
- 粃糠性脱毛症
- 牽引性脱毛症
- 休止期脱毛症
など、さまざまな種類の脱毛症が存在し、それぞれ原因や症状の現れ方が異なります。
AGA治療薬は、基本的にAGAに効果を発揮するものであり、他の原因による脱毛症には効果がないか、効果が限定的である場合が多いです。もし、「自己判断でAGAだと思い込み治療を開始したが効果が出ない」という場合は、そもそも原因がAGAではない可能性も考えられます。
正確な診断を受けるためには、AGAや薄毛治療専門のクリニック・皮膚科を受診し、医師に症状を詳しく診てもらいましょう。正しい診断に基づいた治療法を選択することが、効果を得るための第一歩となります。
AGA治療で効果が出やすい人の特徴や理由
先ほどはAGA治療で効果が出にくい人の特徴や原因について解説しましたが、その逆で「効果が出やすい人とは何が違うのか」という点も気になるのではないでしょうか。
AGA治療で効果が出やすい人の特徴や理由についてみていきましょう。
症状が軽度の段階で治療を開始した
AGAは進行性の脱毛症であり、症状が進行するほど改善が難しくなります。一方で、まだ症状が軽度な段階では、毛包のミニチュア化（毛根の縮小）がそれほど進んでいないため、その進行を抑えることが可能です。
また、健康な髪が多く残っているうちに治療を始めることで、今生えている毛髪を守る効果も期待できるため、症状が軽度の段階で治療を開始した方は、効果が出やすい傾向にあります。
複数の治療法を組み合わせている
先述した通り、AGAにはさまざまな治療法がありますが、
- フィナステリド×ミノキシジル外用薬
- デュタステリド×ミノキシジル外用薬
といった形で、複数の治療法を組み合わせている方は、効果は出やすい傾向にあります。
内服薬と外用薬の併用はもちろんのこと、「なるべく早く効果を実感したい」という場合には、注入治療や自毛植毛なども組み合わせると、効果が出るまでのスピードも早めることが可能です。
医師の指示を守って治療を継続している
AGA治療は即効性があるものではなく、継続することで効果が得られるようになってきます。
治療開始から間もないにも関わらず、「効果が出ない！」としびれを切らして治療をやめてしまったり、自己判断で量を増減したりすると、効果は期待できなくなります。
一方で、医師の指示を守って治療を継続している方は、AGAによって乱れていたヘアサイクルが整ってくるため、効果が出やすい傾向にあります。
AGA治療の効果が出ていないと感じた時の対処法は？
AGA治療を一定期間続けても「効果が出ていない」と感じる場合、落胆してしまうかもしれません。
しかし、諦める必要はありません。効果が出にくい原因は人それぞれ異なり、適切な対処法を見つけることで改善する可能性は十分にあります。
また、適切な対処法を知ることは、これからAGA治療を始める方にとって「効果を出しやすくするための有効な手段」でもあるため、治療を受けたことを後悔してしまう事態も防げます。
AGA治療の効果が出ていないと感じた時、どういった対処法を行えば良いのか確認してみましょう。
医師に相談して治療法を見直す
AGA治療の効果が出ていないと感じる場合、最初に取るべき行動は、治療を受けているクリニックの医師に相談することです。医師は、治療期間やAGAの進行度、使用している薬の種類などを総合的に判断し、効果が出ていない原因と対処法をアドバイスしてくれます。
もしかすると、単に効果が現れるまでに時間がかかっているだけかもしれませんし、現在の治療薬があなたの体質や症状に合っていない可能性も考えられます。
医師との相談を通じて、
- 薬の種類や用量の変更
- 内服薬と外用薬の併用
- メソセラピー・HARGなど他の治療オプションの追加
といった、より効果的な治療計画への見直しが提案されることがあります。自己判断で治療法を変更したり中断したりせず、専門家の意見を聞くことが、適切な対処法を見つける上で最も確実な方法といえるでしょう。
効果が現れるまでに時間がかかることを理解する
AGA治療薬に即効性はなく、AGAによって乱れていたヘアサイクルが整うまでに時間がかかります。治療を開始して最初の数ヶ月は、多くの方は変化がないように感じます。
また、初期脱毛によって一時的に抜け毛が増えることもあり、なおさら「効果が出ていない」と感じてしまうかもしれませんが、焦りは禁物です。
短期間で「効果がなかった」と判断せず、医師の指示を守り、最低でも6ヶ月間は治療を続けることが、効果を実感するための重要なステップとなります。
自己判断で治療を中断しない
「効果が現れるまでに時間がかかることを理解する」の項目で解説した内容と通じる部分がありますが、AGA治療は効果が現れるまでに時間がかかります。もし自己判断で治療を中断してしまうと、再びAGAの進行が始まり、せっかく改善した頭髪が治療前の状態に戻ってしまう可能性が高いです。
フィナステリドやデュタステリドは、服用を中止するとDHTの生成抑制効果がなくなるため、再びヘアサイクルが乱れて抜け毛が増える可能性があります。ミノキシジルも、使用を止めると血行促進や毛母細胞活性化の効果が失われ、発毛した髪が維持できなくなる可能性があります。
治療を続けることは、得られた効果を維持するだけでなく、長期的に見れば、さらなる改善や将来的な薄毛の進行を防ぐことにもつながってきます。
決して自己判断で治療を中断せず、「効果が出ていないのでは？」と不安に感じていることを医師に伝え、指示を仰ぎましょう。
薬は個人輸入せずに必ずクリニックで処方してもらう
AGA治療薬をインターネットなどで個人輸入することは、
- 価格が安い
- 医師の診察・処方が不要
といった理由から魅力的に見えるかもしれません。しかし、自己判断で個人輸入した薬の服用や使用は、非常に大きなリスクが伴います。
個人輸入された医薬品の中には、有効成分が少量しか含まれていないか全く含まれていない、あるいは不純物が混入しているといった、偽造品や粗悪品が含まれている可能性があります。
これらの医薬品を使用しても、期待したような効果が得られないだけではなく、健康被害を引き起こす危険性も否定できません。
また、万が一副作用が生じた場合でも、個人輸入した医薬品によるものだと、「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となることがあります。
参照元：厚生労働省（医薬品等を海外から購入しようとされる方へ）
安全で効果的なAGA治療を行うためには、必ず医師の診察を受けた上で処方してもらうことが極めて重要です。
クリニックによっては、海外製の薬を扱っている場合もありますが、医師が効果や安全性を確認した上で取り扱っているものなので、個人輸入した薬よりも安全性は高いといえます。
他のクリニックに転院する
AGA治療の効果が出ていないと感じる場合、「他のクリニックに転院する」というのも有効な手段です。
- フィナステリド内服薬（プロペシア）
- デュタステリド内服薬（ザガーロ）
- ミノキシジル外用薬
といった定番の治療薬を使用した薬物療法は、AGA治療を行うほとんどのクリニックで行われていますが、クリニックによっては
- クリニックオリジナルの内服薬・外用薬
- メソセラピー
- HARG
- 毛髪再生注射
- 自毛植毛
など、元々通っていたクリニックよりも高度な治療が受けられる可能性があります。最低限のAGA治療しか行っていないクリニックに通っていて、効果が感じられない場合は、転院も視野に入れましょう。
これから治療を受ける方は「信頼できるクリニック」を選ぼう
「これからAGA治療を受ける」という、クリニック選びの段階である方は、信頼できるクリニックを選ぶことが、効果を出しやすくするポイントの1つになります。
AGA以外の脱毛症である場合は、AGA治療薬では効果が得られないので、まずは丁寧な診察と正確な診断を行ってくれるクリニックを選びましょう。
また、ガイドラインで推奨されている治療法（フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルなど）を扱っているか、そしてこれらの治療法について十分な説明があるかも確認してください。
加えて、
- 追加費用が発生する可能性も含めて、治療費用が明確に提示されているか
- 治療に関する不安や疑問に対して、医師やスタッフが親身に対応してくれるか
- カウンセリング体制が整っているか
といった点も、クリニックを選ぶ上では重要な要素となります。過剰な広告や、極端な成功例を謳っているクリニックには、十分に注意してください。
生活習慣を改善する
AGA治療の効果は、薬だけでなく日々の生活習慣によっても左右されると考えられています。
- 不規則な生活や偏った食事
- 睡眠不足
- 過度なストレス
などは、頭皮の血行を悪化させたり、ホルモンバランスを乱したりする原因になります。そのため、髪の成長に必要な栄養が行き渡りにくくなり、治療の妨げとなる可能性があるのです。特に、髪の主成分であるタンパク質や、その生成を助けるビタミンやミネラルが不足すると、健康な髪が育ちにくくなります。
また、喫煙は血管を収縮させ血行不良を招くため、AGA治療を行っている方にとってはマイナス要因です。
これらの生活習慣を見直し、
- バランスの取れた食事
- 十分な睡眠
- 適度な運動
- ストレスを溜め込まない
といった工夫を取り入れることは、AGA治療の効果を高め、健康な髪を育むための土台作りにつながります。
睡眠と食事の質を高める方法
髪の毛の成長には、睡眠中の成長ホルモンの分泌が大きく関わっています。特に夜間の質の良い睡眠を確保することが、健やかな髪を育むためには重要です。
- 毎日同じ時間に寝起きする
- 寝る前にカフェインやアルコールを控える、
- 寝室の環境を整える
など、睡眠の質を高める工夫をしましょう。
食事の面では、髪の主成分となるタンパク質（肉、魚、卵、大豆製品など）を十分に摂ることが基本です。
さらに、タンパク質の合成を助ける亜鉛（牡蠣、レバー、ナッツ類など）や、頭皮環境を整えるビタミンB群・ビタミンE（緑黄色野菜、ナッツ類など）も積極的に摂取したい栄養素です。バランスの取れた食事を心がけ、極端な食事制限は避けましょう。
ストレス軽減のための具体策
過度なストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、頭皮の血行不良を引き起こすことで、抜け毛を増やす原因の一つになります。AGA治療の効果を十分に得るためには、ストレスを適切に管理することが望ましいです。
ストレス軽減のための具体的な方法としては、まずは自分にとって効果的なリラックス法を見つけることが挙げられます。
例えば、
- ぬるめのお湯にゆっくり浸かる
- 好きな音楽を聴く
- 読書をする
- アロマセラピーを取り入れる
など、心身を休める時間を持つことが大切です。
また、ウォーキングや軽いジョギングなどの適度な運動は、気分転換になり、ストレス解消に役立つとされています。
まとめ：AGA治療で「効果が出ていない」と感じたら一人で悩まず医師に相談を！
AGA治療の効果は、治療を始めてすぐに実感できるものではなく、効果が現れるまでには時間が必要です。
もし一定期間治療を続けても効果が感じられない場合は、
- 治療薬が合っていない
- 用法用量が守れていない
- AGA以外の脱毛症である
など、様々な原因が考えられます。
まずは一人で悩まず、必ず医師に相談しましょう。医師はあなたの症状を正確に診断し、最適な治療法を提案してくれます。
諦めずに、医師と共に適切な対処を行うことで、AGAの悩みを改善できる可能性は十分にあります。